November 2018  |  01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30

ボヘミアン・ラプソディ:TOHOシネマズ新宿TCX

70年代イギリス、ザンジバル出身の青年ファルーク・バルサラはスマイルというバンドのライヴを見た後にギタリストのブライアン・メイとドラムのロジャー・テイラーに声をかける。ボーカルが脱退した彼らはファルークとベーシスト ジョン・ディーコンを加え、クイーンというバンドで活動を始める。ファルークはフレディ・マーキュリーと改名、成功の道を歩み始めるが…


1991年11月24日に亡くなったフレディ・マーキュリーと彼のバンドQUEENを描いたロック伝記映画。

かなり以前にサシャ・バロン・コーエンがフレディ役を演じるという話がありましたが、彼の降板や監督のブライアン・シンガーの撮影途中での降板(名義上はこの映画の監督にクレジットされていますが)など紆余曲折を経て完成した映画になります。

『ナイトミュージアム』などに出演していたラミ・マレックがフレディ役と聞いた時は全然顔似てないじゃんと思ったものですが、いやいや、見事にフレディ・マーキュリーをスクリーンに復活させていました。義歯でフレディの出っ歯を再現して顔を似せていましたが、その見た目以上にライヴシーンのパフォーマンスなど動きや喋り方がフレディに見えるのがスゴイ。
他のメンバーも結構似ていて、特に嬉しかったのがQUEENのメンバーで個人的に一番好きなジョン・ディーコン(フレディは別格ですね、当然)を『ジュラシックパーク』では子供だったジョセフ・マッゼロが演じていて、ジョンの飄々とした雰囲気にぴったり合っていたところ。セリフは少ないのですが、その一言一言で結構美味しいところかっさらっていました。


QUEEN関連の本やwebでバンドの成り立ちなど読んだりしていましたが、映画の脚本に沿う形で細部は変更されちゃっているでしょうが、あの70年代当時のファッションや空気感が映像で再現されているのは嬉しかったですね。
日本のファンとしてはQUEEN人気に火をつけるキッカケとなった日本のシーンも欲しかったですが、まあ2時間の映画にするには何でも何でも入れるわけにはいきませんから仕方ないか。


クライマックスはあの伝説のLive Aidで、事前にDVDで予習して行ったのですが、あの何度も見たライブパフォーマンスをほぼ完璧に再現しています。あれを大画面で体験出来るのは、現地で観ることが出来なかった僕のようなファンの念願でもあります。Radio Ga Gaは他に観客いなかったら、頭の上で手拍子やりたかったくらい(笑)


あの時のフレディは持ち時間が20分ということもあったのでしょうが、普段のライヴだとキーを下げて歌う箇所も高いキーで歌ったりして、まさに神がかったパフォーマンス。ビッグアーティストが揃っていたLive Aidですが、あの日は絶対にQUEENが一番のパフォーマンスだったと思います。
この映画の歌声はおそらくほとんどフレディ自身の声に吹き替えられているとは思うのですが、本当にLive Aidあのままが眼の前で、耳で体験出来ました。感動。
映画ではところどころカットされていますが完全に再現していたという話なので、DVD・BD化の折には完全版を是非収録して欲しい、というか絶対にマストでしょ。


エンドロールに流れるのはもちろんThe Show Must Go On。最後の最後までQUEENに、フレディに浸れる映画でした。

 

JUGEMテーマ:映画

Virgin EMI
¥ 250
コメント:映画のサウンドトラック。いつの間にかフレディより年上になっていた自分がいます。もう27年か。

三度目の殺人:Amazonプライム・ビデオ

町工場の社長が河原で焼死体として発見され、犯人としてその町工場の従業員で前科のある三隅が逮捕される。犯行を自供した三隅だったが供述が二転三転することに嫌気をさした担当弁護士は同僚の重盛朋章に弁護を任せることにする。重盛の父親は三隅の以前の事件を裁いた裁判官だった…


『万引き家族』でカンヌ映画祭最高賞パルムドールを受賞した是枝裕和監督による法廷サスペンス。


事件の内容に深く関与せず、被告の量刑をいかに軽くするかだけに心血を注いできたエリート弁護士が、自身の父親が裁判官だったという縁で担当することになった殺人事件に関わることで、事件の「真相」という深い迷宮にはまり込んでいくという物語で、主演は福山雅治。華はあるけど、こういった作品にはちょっと軽いか。
犯人役、というか本当に犯人なのだろうか?という三隅役は役所広司。心の裏表が読みにくい、いい人にも食わせ者にも見える役所広司は間違いのない配役ですね。
真相のキーになる女子高生役に広瀬すずなんですが、これは配役の時点で誰もが何かある役だと思っちゃいますし、広瀬すずがああいった役どころということで、この映画が良くも悪くもなっている気がします。もっと地味めの娘の方が物語に意外性を持たせられたと思うのですが。

心理サスペンス劇なんですが、あえて見せないことで観客に想像させたり、登場人物の心情を映像でさり気なく表現したりと是枝作品らしい映画的テクニックが散りばめられています。でも、この作品に限ってはそういったテクニックが作品に重みを与えているかというと微妙かな。あまりにも観念的過ぎて、殺人事件という重みが作品の中から消えてしまっているような。
また、事の真相は何かという物語の部分がクローズアップされているため、一つ一つの事件、人が死んでいるという部分がちょっと抜け落ちている感があり、これも殺人事件の重みがなくなっている要因かと。

きっと多くの人が事件の真相が分からずモヤモヤするという感想だけ抱いて終わるんじゃないでしょうか。それが作品の意図するところであるというのは分かるのですが、その先のテーマ性を感じさせず終わってしまっている感があるのは残念ですね。

 

JUGEMテーマ:映画

『2001年宇宙の旅』HAL9000ダグラス・レイン、アメコミの巨匠スタン・リー逝去

映画界に多大な貢献をされた方の訃報が続いています。

『2001年宇宙の旅』HALの声を務めたダグラス・レインさん死去(シネマトゥデイ)
> SF映画『2001年宇宙の旅』(1968)でコンピューターHAL 9000の声を担当した俳優のダグラス・レインさんが現地時間11日朝、カナダ・オンタリオにあるセント・メアリーズ・メモリアル病院で亡くなった。90歳での自然死だった。カナダの舞台芸術祭ストラトフォード・フェスティバルの広報が発表した。

マーベル巨匠、スタン・リーさん死去 95歳(シネマトゥデイ)
> アメコミ界の巨匠スタン・リーさんが現地時間12日、米ロサンゼルスの病院で亡くなったことが明らかになった。95歳だった。

どちらの方も90歳を越えてらっしゃるので大往生と言えますが、それでも寂しいですね。
『2001年宇宙の旅』は先日IMAX版を観たばかりでしたが、あのHAL9000の声ってある意味、映画の主役でもありますよね。あの声があってこそ成り立つ映画だったと言えます。あれが例えばペッパーの声なら(笑)、あの静謐な雰囲気は絶対に出なかったですし。
スタン・リーはマーベル映画にカメオ出演が楽しかったですよね。映画本編そっちのけでどこにいるのか探してみたり(大抵は探す必要がないくらい、でっかく登場してますが)。これからはあれもなくなってしまうのか、寂しいなぁ。

R.I.P.

 

JUGEMテーマ:映画

天国からの奇跡:WOWOW

テキサス州に住むビーム一家は夫妻と娘3人、信仰に篤く仲のよい家族だった。ある日、10歳になる次女アンナが食べたものを吐き、異常な腹痛を訴えた。幾つもの病院でも原因が分からなかったが、やがて治療法のない偽性腸閉塞ということが判明する…


クリスティ・ビームの自叙伝を映画化した感動作。
ややネタバレになっちゃうのですが、難病を患った女の子が不思議な体験をしたことで病気が治ってしまったという実話を元にした映画です。

僕も家族の闘病を経験しましたので娘を案じる母親の気持ちや焦りが痛いほどよく分かりましたし、演じるジェニファー・ガーナーはその気持ちが伝わってくるほどの熱演でした。アンナを始めとする3人の娘役の女の子たちも可愛いですし、難治の病気を克服する感動するお話であることは間違いないです。

が、やはり問題は全編通して漂う宗教臭さになりますかね。
宗教絡みのお話もちょっとくらいのエッセンスならいいんですが、この映画はプロテスタント教会の宣伝じゃないかと思えるくらい宗教推しで、感動してる気持ちがやや冷めちゃうくらい。

いい映画ではあるのですが、これがあるのでイマイチおすすめしにくい。ちょっともったいない。

 

JUGEMテーマ:映画

IT/イット “それ”が見えたら、終わり。:GooglePlayムービー

1988年、メイン州デリー。吃音癖のある少年ビルは弟ジョージーを雨の降る日に外で遊ばせていたが、ジョージーは排水口前に血痕を残し行方不明となってしまう。それが心の傷となっていたビルは夏休みに"ルーザーズ"の仲間たちとデリーで頻発する連続行方不明事件を追い始めるのだが、事件にはペニーワイズと呼ばれるピエロの陰がちらついていた…


スティーヴン・キングの小説『IT(イット)』を原作としたホラー映画。
『IT』は以前にテレビドラマとして映像化されていますので、そのリメイクともなります。


シャマラン監督『シックス・センス』を超えたホラー映画No.1ヒット作であり、日本でも予想外?のヒットとして劇場公開時は話題になっていたこの作品ですが、内容としてはホラー要素ありの『スタンド・バイ・ミー』、もしくは『グーニーズ』といったところでしょうか。映画の舞台は80年代ですが、映画の内容もその当時の作品群のニオイを感じさせてくれるものになってます。



原作の前半部に相当する過去パートの映像化なんですが、ホラー要素を除けば、家族、特に親との間に問題を抱えた少年少女たちが心の葛藤を乗り越えて成長していくという青春もの映画でもあるので、このあたりがヒットした要因なんでしょうかね。
ホラー要素もあると言えばあるんですが、さほど怖くない、というか日本人はピエロを見かけることって少ないのでピエロ恐怖症の人ってほとんどいないですよね、きっと。だから、ペニーワイズを見ても心理的に怖いってあまり思えないこともあって、ホラー要素は元々そんなに高くないところ、更に薄めになっているかと。
でも、これはマイナスではなくて、普段はホラーを見ない人でもちょっとドキドキする(って言っても恋愛ではなく、モンスターが登場するんですけどね。まあちょっとは恋愛要素もありますが)青春映画と思えば見られるという、いい方向に向いていると思います。つまりは面白い作品ってこと。

大人になった後編も2019年に予定されているらしいので、そちらも期待ですね。

 

JUGEMテーマ:映画

リリーのすべて:WOWOW

1926年デンマーク コペンハーゲン。画家ゲルダ・ヴェイナーはモデルとなる女性ダンサーが来られなくなったので、華奢な夫アイナーに代役を頼む。ストッキングを履いたアイナーは自らの中にある変化を感じていた。ゲルダは冗談でアイナーを女装させ「リリー」という名でパーティーに連れていくのだが…


世界初の性転換手術を受けたリリー・エルベを題材としたデヴィッド・エバーショフの小説『世界で初めて女性に変身した男と、その妻の愛の物語』を『英国王のスピーチ』のトム・フーパーが映画化。


先頃もLGBTにまつわる話題がありましたが、現在でも理解が深まったとは言えない状況なんですから、100年近く前なんてそれらの人々たちはもっと生きづらかったでしょうね。この映画では女性モデルの代役がキッカケのような描写がされていて、映画的演出としてはありなのですが、実際は自己の中に住む「女性」をずっと意識したまま、男性として生きてきたのが本当のところなんでしょうか。

ただのトランスジェンダーの話で収まらず、このお話が興味深いのは、そのトランスジェンダーの夫を愛する妻ゲルダの物語でもあるというところ。アイナーも苦しかったでしょうが、その妻も夫を男として愛していたのであれば、その夫が消えていく辛さ、また夫を人間として愛していたのであれば
その辛さを超えてでも夫の人生を全うさせてあげたいという、自分の気持ちとの葛藤もあったでしょう。
その妻ゲルダを演じるのは『エクス・マキナ』でアンドロイド エヴァを演じたアリシア・ヴィキャンデル。『エクス・マキナ』では人間離れした美しさを醸し出していた彼女ですが、この映画では一転、苦悩する妻という人間らしさを表現しています。というか、あのエヴァ役の女優さんだと名前見るまで気づかなかった!


リリーを演じるエディ・レッドメインはちょっとゴツさ(特に手)はありますが、顔や表情は見事に女性していました。アジア系ならもっと「女性」になれる男性がいると思いますが(笑)、見事な熱演であるのは間違いないです。

 

JUGEMテーマ:映画

12345>|next>>
pagetop