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三度目の殺人:Amazonプライム・ビデオ

町工場の社長が河原で焼死体として発見され、犯人としてその町工場の従業員で前科のある三隅が逮捕される。犯行を自供した三隅だったが供述が二転三転することに嫌気をさした担当弁護士は同僚の重盛朋章に弁護を任せることにする。重盛の父親は三隅の以前の事件を裁いた裁判官だった…


『万引き家族』でカンヌ映画祭最高賞パルムドールを受賞した是枝裕和監督による法廷サスペンス。


事件の内容に深く関与せず、被告の量刑をいかに軽くするかだけに心血を注いできたエリート弁護士が、自身の父親が裁判官だったという縁で担当することになった殺人事件に関わることで、事件の「真相」という深い迷宮にはまり込んでいくという物語で、主演は福山雅治。華はあるけど、こういった作品にはちょっと軽いか。
犯人役、というか本当に犯人なのだろうか?という三隅役は役所広司。心の裏表が読みにくい、いい人にも食わせ者にも見える役所広司は間違いのない配役ですね。
真相のキーになる女子高生役に広瀬すずなんですが、これは配役の時点で誰もが何かある役だと思っちゃいますし、広瀬すずがああいった役どころということで、この映画が良くも悪くもなっている気がします。もっと地味めの娘の方が物語に意外性を持たせられたと思うのですが。

心理サスペンス劇なんですが、あえて見せないことで観客に想像させたり、登場人物の心情を映像でさり気なく表現したりと是枝作品らしい映画的テクニックが散りばめられています。でも、この作品に限ってはそういったテクニックが作品に重みを与えているかというと微妙かな。あまりにも観念的過ぎて、殺人事件という重みが作品の中から消えてしまっているような。
また、事の真相は何かという物語の部分がクローズアップされているため、一つ一つの事件、人が死んでいるという部分がちょっと抜け落ちている感があり、これも殺人事件の重みがなくなっている要因かと。

きっと多くの人が事件の真相が分からずモヤモヤするという感想だけ抱いて終わるんじゃないでしょうか。それが作品の意図するところであるというのは分かるのですが、その先のテーマ性を感じさせず終わってしまっている感があるのは残念ですね。

 

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