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ルーム:WOWOW

5歳になったジャックは狭い部屋(ルーム)でママと二人で、オールド・ニックと呼ばれる男が与えてくれる物資を頼りに生活をしていた。ママは17歳の時、オールド・ニックに拉致されて以来7年間、この部屋に監禁されていた。ママは部屋から逃げるためジャックに秘策を与えるのだが…


オーストリアで実際にあったフリッツル事件を基に書かれたエマ・ドナヒューの小説『部屋』を『FRANK -フランク-』のレニー・エイブラハムソン監督が映画化。


日本でも新潟県で少女が9年間監禁されていた事件がありましたが、この映画のモデルとなった事件はさらに輪をかけて酷いもので実の父親から24年間もの長期に渡り地下室に監禁され、肉体的・性的暴行を受けていたというものです。事件発覚当時、そのあまりにショッキングな事件内容のため、日本でも報道されていたと記憶しています。
映画の中の事件はさすがにそこまで凄惨な描写にはなっていませんが、それでも狭い部屋に閉じ込められた母子が常軌を逸した状態にあることが映画の冒頭から少しずつ明らかになっていく作りになっています。

映画として面白いのはこの話の筋だと、その部屋からの脱出が目的であり、助かって良かったねパチパチで終わるのかと思いきや、監禁状態から脱した後の生活を大きくクローズアップしてあるところですね。確かに事件の被害者からしたら、監禁から脱出することも重要ですが、その後の生活はさらに重要なテーマになりますから、そこに焦点を当てたことにこの映画の素晴らしさがあります。
事件に現実に遭った被害者たちが生きていく苦しさはきっと映画で描かれているものよりも何倍も大きなものだとは思いますが、それでも、苦しい現実に打ちのめされている人がそこから脱して歩み始める勇気を与えてくれる作品になっていると思います。

主演のブリー・ラーソンがこの映画でアカデミー賞主演女優賞を獲得しましたし、確かにそれに値する演技だったのですが、それ以上に響いたのがジャック役の子役ジェイコブ・トレンブレイ君の演技。特にトラックに乗って外界の空を初めて見た戸惑いと驚き、あの表情は主演男優賞ものじゃないかと本気で思います。

 

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